著者
熊谷 知実 Tomomi Kumagai
出版者
京都府立医科大学医学部医学科(教養教育)
雑誌
Studia humana et naturalia = Studia humana et naturalia (ISSN:03856755)
巻号頁・発行日
no.55, pp.49-67, 2021-12-25

京都府立医科大学医学部医学科第二外国語教室本稿は、京都療病院の初代医学教師フェルディナント・アーダルベルト・ヨンケル・フォン・ランゲック(1928-1901頃)がドイツ帰国後に上梓した日本論『瑞穂草』1の一部を訳出したものである。この本の第1 部で、ヨンケルは『忠臣蔵』における日本人の思考や言動に注目し、第2部と第3部の「雑学の部」では文学、地理、歴史、宗教、風俗習慣といった種々の観点から日本という国全般についてまとめあげた。第3部の「大和漫筆」では、日本にどのような風俗習慣があるのか、自らの交流体験を交えながら文化史的考察を行っている。本稿においては、旧暦の1月から5月にかけて、1年の前半の記述を翻訳した。

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