著者
岡野 裕行
出版者
Japan Society for Information and Media Studies
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.21-38, 2006

一般に文学館の機能には,「図書館的機能」と「博物館的機能」の二つがあるとされている.だが,図録,館報,目録,復刻などの発行物があるように,文学館には第三の機能として「出版者的機能」も含まれていると考えられる.その中でも復刻は,研究者に新たな事実の発見を促し,通時的な事実の確認を可能とするために,日本近代文学研究において重要な資料となっている.日本近代文学館の図書と雑誌の復刻を調べたところ,累計で2,056冊の発行冊数となっていることを確認した.また,1967年から1985年までの間に,そのうちの95%が作製されていたことが判明した.1986年以降に復刻がほとんど作製されなくなった理由として,復刻を望まれる資料の払底,他の出版者の参入,著作権,原本の未入手,復刻技術の消散,資金不足があったと推測される.

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (2 users, 2 posts)

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

[●関西文脈の会] / “CiNii 論文 -  文学館の「出版者的機能」に関する考察 : —日本近代文学館の復刻を中心に—” http://t.co/DmLQ8pE7
“CiNii 論文 -  文学館の「出版者的機能」に関する考察 : —日本近代文学館の復刻を中心に—” http://t.co/lTb3q28y

収集済み URL リスト