著者
稲岡 正裕 米延 策雄 山本 利美雄 多田 浩一
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.79-88, 2001
被引用文献数
2 2

異なる業種間で,腰痛の発生頻度や背景因子の有意性を比較検討するために,VASとPDによる腰痛の定義を設定した.養護施設の教職員1,821人と,製造業従事者1,383人を対象とした.現在腰痛ありは養護群32%,製造群49%,腰痛の経験のあるものは養護群83%,製造群61%であった.明確な腰痛群(単純回答腰痛あり,VAS1点以上,腰部にPDを確認)は養護群30%,製造群39%,非腰痛群(単純回答腰痛なし,PDで腰痛なしを確認)は養護群43%,製造群31%であった.PDは6つのパターンに分類した結果,上肢の症状を伴う腰痛は製造群に多く出現する傾向を認め,下肢痛を伴う腰痛は養護群に多く出現する傾向を認めた.背景因子の中で,年齢,身長,体重に有意性を認めなかったが,腰痛は40代,50代に出現頻度が高く,BMI 25以上の肥満,既往歴,他疾患の合併などは腰痛発生の危険因子として有意性を認めた.

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