著者
森川 茂
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.76-77, 2010

エボラ出血熱は、1976年にアフリカのスーダンとザイール(現コンゴ民主共和国)で初めて大流行したウイルス性出血熱で、原因ウイルスの名称はザイールのエボラ川に由来する。エボラウイルスは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)で特定1種病原体に指定されているため、日本でのウイルスの取扱いはBSL4となる。エボラウイルスと近縁なマールブルグウイルスは、ウイルス感染サルを介してヒトへ感染することが多いため、平成12年から動物検疫所により輸入サルの検疫が行われている。また、感染症新法で、獣医師はエボラ出血熱・マールブルグ病等に感染または感染した疑いがあると診断したときは、都道府県知事に届ける義務がある。これまで、エボラウイルスの感染はヒトや霊長類とアフリカの一部のレイヨウ類に限られていたが、近年フィリピンの豚飼育施設でレストンエボラウイルスの豚への感染が確認された。また、ザイールエボラウイルスとマールブルグウイルスの自然宿主がオオコウモリであることが明らかになった。

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