著者
後藤 和久 田近 英一
出版者
The Geological Society of Japan
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.4, pp.193-203, 2011

過去30年にわたって,天体衝突と顕生代における大量絶滅の関係を探る研究が行われてきた.しかし,両者の明らかな関係が見出せるのは,いまだに約6550万年前の白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界だけである.本研究では,地質学的証拠,地球近傍天体観測データに基づく天体衝突頻度の推定,および月面のクレーターサイズや形成史などの最新の研究を総合的に検討した.その結果,K/Pg境界での天体衝突の規模は,5~10億年に1度程度の頻度の超大規模衝突だった可能性があり,K/Pg境界以外の絶滅境界で天体衝突の明らかな痕跡が見つからないという地質学的証拠とは矛盾しない.一方,K/Pg境界での天体衝突による大量絶滅のメカニズムについては,いまだに十分解明されていない.この理由のひとつは,衝突クレーターそのものに関する地質学的研究が乏しいことである.衝突現象の実態解明のために,衝突クレーター掘削計画の早期実現が望まれる.

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読んだ。 // CiNii 論文 -  地球外天体衝突による大量絶滅―なぜ白亜紀/古第三紀境界だけで起きたのか?― http://t.co/DUzvwRNWcG #CiNii

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