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著者
長田 敏行 田近 英一 五所 恵実子 稲垣 秀彦 広報誌編集委員会
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.3-5, 2006-05

天皇皇后両陛下の本研究科附属植物園への行幸啓/第9回公開講演会開催される/第6回理学部海外渡航制度(アメリカ)/UCバークレー&スタンフォード大学訪問記/理学部1号館に理学部年表等の展示が完成
著者
後藤 和久 田近 英一
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.4, pp.193-203, 2011-04-15 (Released:2011-08-12)
参考文献数
80

過去30年にわたって,天体衝突と顕生代における大量絶滅の関係を探る研究が行われてきた.しかし,両者の明らかな関係が見出せるのは,いまだに約6550万年前の白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界だけである.本研究では,地質学的証拠,地球近傍天体観測データに基づく天体衝突頻度の推定,および月面のクレーターサイズや形成史などの最新の研究を総合的に検討した.その結果,K/Pg境界での天体衝突の規模は,5~10億年に1度程度の頻度の超大規模衝突だった可能性があり,K/Pg境界以外の絶滅境界で天体衝突の明らかな痕跡が見つからないという地質学的証拠とは矛盾しない.一方,K/Pg境界での天体衝突による大量絶滅のメカニズムについては,いまだに十分解明されていない.この理由のひとつは,衝突クレーターそのものに関する地質学的研究が乏しいことである.衝突現象の実態解明のために,衝突クレーター掘削計画の早期実現が望まれる.
著者
橘 省吾 田近 英一
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

Japan Geoscience Letters (JGL) は,JpGU発足時に地球惑星科学分野全体に情報を伝達する初めての媒体として創刊された.季刊誌として,これまでに15巻1号まで計55号が発行されている(2019年大会時には15巻2号が発行されている予定である). 対象,手法が多岐にわたる地球惑星科学においては,時に互いの研究の理解が難しいこともあり,分野全体で興味を持たれそうな話題を共有することを目的に,JGLでは毎号最大4本のトピックス記事を掲載してきた.分野や著者の所属機関などのバランスを考慮しながら,編集委員会でトピックスを選定し,15巻1号までに157本の記事を掲載してきた.執筆依頼を快く引き受けてくださり,限られた誌面のなかで,地球惑星科学分野の様々な話題をわかりやすく紹介してくださったすべての著者の皆様に感謝したい. これまでの15年の間に議論はされたものの実現できなかったことのひとつに,執筆いただいたトピックス記事をもとにして,一般向けの書籍を出版することがある.JGL誌面ではひとつの記事は4500文字程度で,図表が2-3枚含まれる.これに解説を加えたり,新たな成果を盛り込んだりしていただき,分量を倍にすれば,1万字となり,4-5年分の記事で新書一冊程度にはなる.地球惑星科学分野の研究最前線を一般の方に楽しんでもらう書籍として出版できれば,JpGUの広報普及活動としての新たな柱となるのではないかと考える. 国際化のために,英語版ニュースレターをつくってはどうかなどの意見もあるかもしれない.しかし,編集の現場は人手が足りず,現状では手が回らない.地球惑星科学全体をできるだけ広くフラットに見渡す意識で,編集作業に加わっていただける方がおられれば大変有難い.とはいえ,大学や研究機関が現在置かれている状況や,現在のJpGUの規模や今後の国際戦略を考えると,研究者だけで実現できることには限界がある.大学では昨今URAを導入し,大学マネジメントと研究者を繋ぐ活動の強化を進めているが,そのような仕組みをJpGUでも取り入れられないだろうか.地球惑星科学という研究コミュニティを代表するJpGUだからこそ,JGLをひとつの軸とした広報普及活動を発展させ,コミュニティ内の共通理解をさらに進め,社会とのつながりを強固にするために,そのような人材活用も考えるべきではないだろうか. JGLの15年は,我が国における地球惑星科学分野全体をまとめるコミュニティの形成と発展の15年でもある.JGLは地球惑星科学コミュニティ全体をまとめることに対し,ある程度の貢献をしてきたと編集委員会では考えているが,JpGUの財政状況などを考慮し,今年からJGLの配付は希望する会員限定となっている.JGLではこれまでアンケート調査など読者の皆様からのフィードバックを受ける機会を設けてこなかったが,本講演の場ではぜひJGLのこれまでや今後のあり方について,参加者の皆様からのご意見を頂戴したい.
著者
田近 英一
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.116, no.1, pp.79-94, 2007-02-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
86

Liquid water on the surface of the Earth might have frozen entirely at least 3 times during the history of the Earth (650 Ma, 700 Ma, and 2.2 Ga). Assuming such extreme conditions, the snowball Earth hypothesis explains several unusual geological features associated with glacial deposits in the Proterozoic glaciations. Life should, however, have faced serious crises during these glaciations because liquid water is necessary for life. In particular, survival of photosynthetic algae, which are supposed to have appeared before the Neoproterozoic glaciations, might have been difficult if the surface water froze completely. There would have been refugia for life during the global glaciations. Life could have survived if the equatorial ocean was not completely frozen (soft-snowball condition), or equatorial sea ice might have been very thin (on the order of 10 meters). Even if these conditions were not achieved, life could have survived in shallow hot springs around volcanic islands. It would be much more difficult for eumetazoa to survive such severe conditions if they appeared before the Neoproterozoic glaciations as suggested by molecular clock studies. The appearance of eumetazoa after the last global glaciation (Marinoan glaciation), as suggested by the paleontological record, however, avoids this problem.
著者
田近 英一
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.116, no.1, pp.79-94, 2007-02-25
参考文献数
86
被引用文献数
3

Liquid water on the surface of the Earth might have frozen entirely at least 3 times during the history of the Earth (650 Ma, 700 Ma, and 2.2 Ga). Assuming such extreme conditions, the snowball Earth hypothesis explains several unusual geological features associated with glacial deposits in the Proterozoic glaciations. Life should, however, have faced serious crises during these glaciations because liquid water is necessary for life. In particular, survival of photosynthetic algae, which are supposed to have appeared before the Neoproterozoic glaciations, might have been difficult if the surface water froze completely. There would have been refugia for life during the global glaciations. Life could have survived if the equatorial ocean was not completely frozen (soft-snowball condition), or equatorial sea ice might have been very thin (on the order of 10 meters). Even if these conditions were not achieved, life could have survived in shallow hot springs around volcanic islands. It would be much more difficult for eumetazoa to survive such severe conditions if they appeared before the Neoproterozoic glaciations as suggested by molecular clock studies. The appearance of eumetazoa after the last global glaciation (Marinoan glaciation), as suggested by the paleontological record, however, avoids this problem.
著者
田近 英一 家 正則 石津 守康 広報誌編集委員会 合田 圭介 横山 央明
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース (ISSN:21873070)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.9-11, 2017-07-20

理学部ガイダンス2017報告/小平桂一名誉教授が2017年春の叙勲 瑞宝重光章を受章/理学部合同防災訓練を実施/理学系研究科・理学部交歓会/化学専攻の木下川さんのチームが「製品アイデアコンテストUTokyo1000k」で優勝されました/「宇宙流体力学の基礎」
著者
田近 英一
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
鉱物学雜誌 (ISSN:04541146)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.151-161, 1996-10-31 (Released:2009-08-11)
参考文献数
44

Water probably has played significant roles in the origin and evolution of the Earth. During the accretion period, an H2-H2O atmosphere would have been formed by impact degassing of planetesimals, which may have resulted in the formation of magma ocean (hence promoted metal-silicate separation) and condensed to form the proto-ocean. During the evolution of the Earth, water would have circulated between the surface and mantle reservoirs. This global water cycle may have controlled the ocean mass and water content in the mantle as it coupled with thermal evolution of the Earth through mantle rheology. It may also have oxidized the mantle and the atmosphere in the Earth's history.
著者
後藤 和久 田近 英一
出版者
The Geological Society of Japan
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.4, pp.193-203, 2011

過去30年にわたって,天体衝突と顕生代における大量絶滅の関係を探る研究が行われてきた.しかし,両者の明らかな関係が見出せるのは,いまだに約6550万年前の白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界だけである.本研究では,地質学的証拠,地球近傍天体観測データに基づく天体衝突頻度の推定,および月面のクレーターサイズや形成史などの最新の研究を総合的に検討した.その結果,K/Pg境界での天体衝突の規模は,5~10億年に1度程度の頻度の超大規模衝突だった可能性があり,K/Pg境界以外の絶滅境界で天体衝突の明らかな痕跡が見つからないという地質学的証拠とは矛盾しない.一方,K/Pg境界での天体衝突による大量絶滅のメカニズムについては,いまだに十分解明されていない.この理由のひとつは,衝突クレーターそのものに関する地質学的研究が乏しいことである.衝突現象の実態解明のために,衝突クレーター掘削計画の早期実現が望まれる.
著者
田近 英一 多田 隆治 橘 省吾 関根 康人 鈴木 捷彦 後藤 和久 永原 裕子 大河内 直彦 関根 康人 後藤 和久 大河内 直彦 鈴木 勝彦 浜野 洋三 永原 裕子 磯崎 行雄 村上 隆
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

約25億~20億年前に生じた全球凍結イベントと酸素濃度上昇の関係を明らかにするため,カナダ,米国,フィンランドにおいて地質調査及び岩石試料採取を実施し,様々な化学分析を行った.その結果,同時代の地層対比の可能性が示された.またいずれの地域においても氷河性堆積物直上に炭素同位体比の負異常がみられることを発見した.このことから,氷河期直後にメタンハイドレートの大規模分解→温暖化→大陸風化→光合成細菌の爆発的繁殖→酸素濃度の上昇,という可能性が示唆される.
著者
阿部 彩子 田近 英一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

地球上には長い目でみれば生命が存在するような温暖な環境が保たれてきた。ところが、原生代前期と原生代後期において、低緯度の陸が氷で覆われるほどの氷河期が出現したこと、その後急激な温暖化で気候が回復したことなどが最近明らかになった。このような地球規模の大寒冷化では全球凍結状態が実現したのではないかと考えられ、スノーボールアース仮説とよばれている。本研究では、大循環モデルと炭素循環モデルを用いて、地球の過去に見られるような全球規模の凍結や融解がどのような条件で起こりうるものなのかを数値実験によって明らかにすることを大目標としている。本研究では、まず、大循環モデルによる全球凍結の臨界条件決定のための数値実験を数多く行ない、全球凍結に至る気候遷移過程や全球凍結から脱する遷移過程などを調べた。大循環モデル(東京大学気候システム研究センター/環境研にて開発)を用いて、気候感度をしらべるためのエネルギーバランスモデルと同様の系統的実験を行った。季節変化のある場合とない場合、現実のように大陸配置がある場合をまったくなくてすべて海の場合のような異なるケースに対して、異なる太陽定数を設定した実験を、系統的に実行した。結果は、全球凍結に陥る条件については、季節変化の有無に敏感であることがわかった。また、大循環モデルの結果は、地球が部分凍結している条件の範囲がエネルギーバランスモデルで求めたものよりずっと広く、これはハドレー循環や中緯度擾乱など大気輸送メカニズムを考慮したことによることがわかった。海洋熱輸送の変化の寄与を考えずに大気熱輸送の寄与のみを考える限りにおいては、大陸配置はほとんど臨界条件に影響を与えないことがわかった。さらに、大陸配置依存性は、少なくとも降水や蒸発に関わる大気水循環を通じて、炭素循環や氷床形成条件に影響を与えることなどが示唆された。今後この結論は海洋循環や海氷力学の扱いによって変更される可能性があることが、予備的に現在開発中の大気海洋海氷結合モデルの示す南北半球の違いから示唆された。また氷床の力学が臨界条件を変更することが予想される。今後は、大循環モデルの結果を氷床モデルや炭素循環システムのモデルに与えて数値実験を行なうこと、さらに海洋および海氷の効果と氷床力学の効果について検討してゆくこと、など課題は多く残されている