著者
横山 又次郎
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.61-67, 1932

更新世中に猿人と今の人類と相異る人類との産した後、その末季に當つて出現した人類がある。之をホモ・サピエンス・フヲッシリスと稚へて、今人の亞種と見倣さるゝ者である。而もそれは一でなく三ある、日ぐオーリニヤック曰くグリマルヂー、曰くクロマニヨンである。中でクロマニヨン種は惜に前の二種より時期上晩生の春である。但し三者其に人類學者の所謂奮石器時代と稽する時期の後半中に隊洲に蔓延してゐた者である。

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