著者
鬼塚 尚子
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
no.17, pp.113-127,206, 2002

近年我が国で実施された衆議院の選挙制度改革に際し,中小政党は次の三つの戦略-合同して大政党を作り政権奪取を目指す「合同戦略」,一貫して野党にとどまり「抵抗政党」としての存在をアピールする「非合同野党戦略」,自民党との連立政権に参加して与党としての政策実現や利益誘導を計る「非合同政権参加戦略」-を採ってこれに対処したと考えられる。しかし,第三の戦略を採った政党は選挙で苦戦していることが観察される。本研究ではこの理由として,(1)連立参加に伴う政策転換が潜在的な支持層の票を失わせること,(2)中小政党の与党としての業績は有権者に認知されにくいこと,(3)新選挙制度が自民党と連立を組む政党に不利に働くこと,(4)選挙協力を阻害する要因が自民党支持者側にあることを挙げ,個別に分析を行ったところ,おおむねそれぞれを肯定する結果を得た。

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