著者
古村 健太郎
出版者
Japan Society of Personality Psychology
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.199-212, 2014
被引用文献数
1

本研究の目的は,恋愛関係における接近コミットメントと回避コミットメントを測定する尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検討することであった。接近コミットメントは"関係継続によって生じる報酬への接近目標"と定義され,回避コミットメントは"関係崩壊によって生じる罰からの回避目標"と定義された。サンプル1では133名,サンプル2では136名の恋人のいる調査参加者を対象に調査を行った。探索的因子分析では接近コミットメントと回避コミットメントの2因子が抽出され,十分な内的一貫性が確認された。確認的因子分析では,一因子構造よりも二因子構造の適合度が高かった。さらに,投資モデル尺度,BIS・BAS尺度,ECR-GO, IOSとの関連を検討した結果,接近・回避コミットメント尺度はそれぞれの尺度との間に理論的に予測される関連を示した。これらの結果から,接近・回避コミットメント尺度には一定の妥当性があることが確認された。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

収集済み URL リスト