著者
添川 正夫 松村 好 伊沢 久夫 長野 豊幸 伊藤 元子 黎 憲祖
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science) (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.27-31, 1961
被引用文献数
1

Methyl-bis-(β-chloroethylamine) hydrochloride, Benzyl-bis-(β-chloroethylamine) hydrochloride, Bis-(β-chloroethylamine) hydrochloride, β-Chloroethyl-amine hydrochloride, および類縁化合体 Triethyl-enmelamine を用い, これらの豚コレラ感染血液中の豚コレラ病毒の不活化作用ならびに不活化病毒の免疫原性をクリスタルヴァイオレットのそれと比較検討し, つぎの結果を得た. (1) ナイトロジエンマスタード化合体による豚コレラ病毒の不活化は第三級窒素化合体によってのみならず, 第二級窒素化合体, さらに第一級窒素化合体によっても起る. (2) ナイトロジエンマスタード化合体による豚コレラウイルスの不活化はその窒素置換基たとえばベンジル基等によるものでない. (3) トリエチレンメラミンは豚コレラ病毒を不活化する. (4) ナイトロジエンマスタード化合体による豚コレラ病毒の不活化, ならびに不活化病毒の免疫原性の浮動性について考察を行った.

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