著者
玉城 信弘 宮良 安正
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.158-162, 1982

侵入害虫であるナスノメイガの生態を明らかにするため,戸外における周年飼育,室内および恒温飼育,ほ場における発生消長の調査などを行った。<BR>本種は3月下旬から11月下旬頃にかけて7~8世代繰り返し,第7世代の一部と第8世代のすべてがナスの茎や支柱に強靱な繭を作り,その中で前蛹休眠して越冬した。2月下旬頃から蛹化が始まり,羽化成虫は,14~19日の蛹期を経て,3月上旬から4月中旬にかけて出現した。戸外における各ステージの発育日数や1世代の経過日数は,気温の影響を受けて季節的に変動した。<BR>幼虫の齢数は,飼育では4令も現われたが,一般には5齢を経過すると考えられた。<BR>産卵は,低温の日(20℃以下)を除けば,羽化翌日から始まり,1雌当り産卵数は,越冬世代と夏期の世代は少ないが,春秋期は450個内外産卵した。<BR>恒温飼育の結果からステージ別発育零点と有効積算温量の推定を行い,有効温量による戸外飼育結果との比較,さらに有効温量の野外への適用について検討した。<BR>最後に形態と習性の概要について述べた。

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こんな論文どうですか? ナスノメイガの生態と防除に関する研究 1. 生態について(玉城 信弘ほか),1982 https://t.co/xTyL5pRrc2

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