著者
馬嶋 昭生
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
no.25, pp.7-13, 1997

ごく一部の眼科医と,彼らを支持する少数のいわゆる知名人は「学校保健法に基づく一斉色覚検査を全廃せよ」という運動を執拗に続けてきたが,色覚とその異常の本質を理解している研究者と,多くの眼科医の強い反対によって阻止された。しかし,文部省は,「小学校4年生で1度だけ行う」というこれらの意見の折衷案か妥協案のような改訂を行った。本論文では,全廃論に対する反論,小学校1年生での検査の重要性,今後の対策として学校現場での正しい検査法や事後の措置などを解説した。眼科医や視能訓練士は色覚異常者の視機能を十分に考慮した指導や助言ができる学識を身に付けることの重要性,色覚検査廃止論者の好んで使う「異常者の差別」という言葉の誤りを指摘した。筆者は,個人の好まない学校現場での一斉検査が他にもあるのに,全廃論者が何故に色覚検査のみに執拗に拘泥するのかその真意を知りたい。

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