- 著者
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川野 恵一郎
青山 昇
- 出版者
- 公益社団法人 精密工学会
- 雑誌
- 精密機械 (ISSN:03743543)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.9, pp.1689-1694, 1985
ダイヤモンドと人間との触れ合いは, 富の象徴として古くからあり, 時によっては戦争にまで発展した事実は周知の通りであるが, 近年は工業用として, 広く使われている.特に人工的にダイヤモンドが造られるようになってからの普及度は驚くべきものがあり, 先端技術に寄与する度合は今後ますます増大すると思われる.<BR>当社においても, 硬ぜい材料の研削・研磨用としてダイヤモンド砥石を自社で製造しながら, 工業用サファイア, 同ルビーの加工をはじめ, ダイヤモンドのレコード再生針の製造を通じて, 実績を積み, 最近では後述の工業用ダイヤモンドを使用した製品を製作している.<BR>ダイヤモンドを使用した工業用部品の用途は, 現状では硬度特性を利用することがほとんどであるが, 最高の伝熱性に着眼した利用法も考えられている.<BR>貴金属類も, 今では工業用に数多く使用されているが貴石類も同様に各分野で使用されている.<BR>地殼の形成で作られた天然ダイヤモンドも, 今では人工的に製造され, 近々2~3ctのものも量産的に製造されるようになれば, 用途も更に拡大され先端技術材料としてますます輝きを増すようになろう.