- 著者
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湯浅 涼
湯浅 有
- 出版者
- 耳鼻咽喉科展望会
- 雑誌
- 耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.4, pp.289-294, 2001
耳鼻咽喉科診療において, 顕微鏡下あるいは内視鏡下での観察・手術は欠かせない現状である。これらの記録写真は動画用の3板カラーCCDカメラにより記録された動画の一部を静止画像として用いているのが現状である。動画用CCDの画素数は30~40万画素が一般的で, 静止画としては現在の民生用デジカメの1/10程度と解像度の点で不満足である。また, デジタル出力でないためにコンピュータ処理上でもAD変換を要する。近年, プロ用デジタルー眼レフカメラが各社から発売され, 医用に試用してみたが, その重量, 大きさ, 価格などの点から, 手術用顕微鏡あるいは内視鏡に装着し, 撮影するには問題が少なくないことが判明した。そこで, 日進月歩が著しい民生用デジカメを無改造で顕微鏡または内視鏡に装着できるカメラアダプターを試作し, 安価な民生用デジカメにより, 手術用顕微鏡下, 内視鏡下での高画質デジタル静止画像を得ることに成功した。この試作品を更に改良し, 大多数の民生用デジカメが顕微鏡ならびに内視鏡に装着可能となる量産品を目下検討中である。