著者
大越 俊夫 大木 幹文 持木 茂樹
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
no.49, pp.51-56, 2006

ネブライザー溶液の汚染・感染について検討したので報告する。<BR>ネブライザーの薬液汚染の原因は, (1) 薬液作製時・保管時の汚染, (2) 吸気および外部ホース, 内部ホースなどネブライザー機器の汚染によるもの, (3) 患者からの逆流による汚染が考えられる。<BR>超音波ネブライザー1台, 大型薬液内蔵型ジェットネブライザー2台について検討した。<BR>その結果, <BR>1. 作製時の薬液は3施設とも細菌は認められなかった<BR>2. 使用前では大型薬液内蔵式ジェットネブライザー, 超音波ネブライザーともに溶液作製時および空打ち後の検査でも細菌は認められなかった。<BR>3. 大型薬液内蔵式ジェットネブライザーにおいて患者使用後の外部チューブ, 内部チューブ, 薬液槽とも細菌は検出されなかった。<BR>4. 超音波ネブライザーにおいて患者使用後の外部チューブから細菌は検出されなかったが, 薬液槽残液からブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌が検出された。

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