著者
高野 富士子 和家 多津代 伊藤 道子 時光 明美 高橋 睦子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊消誌 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.11, no.12, pp.606-610, 1970

市販2社のPP加工とSR加工婦人ブラウス20枚 (ポリエステル65%, 綿35%混紡) を購入し, 8名の着用実験者が, 2日間ずつ交互に均等着用し, 30回の洗たく, 乾燥の繰返しを行い, 長期着用テストによる収縮率, 汚れ率は機器による定量測定をし, 表面外観上の変化 (白度, しわ, 型くずれ, 毛羽立ち) は, Scheffeの一対比較法による官能検査をし, その両面から検討を行った.<BR>その結果, 機器を用いた定量測定においては, 両加工の差が認められ, 特に汚れ率においてはSR効果があらわれ, 汚れ率が少なかったが, 肉眼判定による一対比較法では, 両加工の差がほとんどみとめられなかった.<BR>これらの結果は, 肉眼判定では汚染による灰色化よりも, けい光増白剤の効果 (による白度の増加) が大きかったためであり, 反射率測定では, これと反対に汚染の効果だけが測定されたためと考えられる.

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