著者
万年 和明
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.21-25, 2002
被引用文献数
2

いったん発症するとほぼ100%死亡する狂犬病はウイルス性の人獣共通感染症であり, 全ての温血動物が感受性を持っている. 人類文明の創生期からすでにその怖ろしさが記録に残っているこの疾病は, 野犬や野生動物が感染環を維持していて, 健康な人や動物が偶発的に発症前後の動物と接触することで感染がおこるが, 幸いにも日本では50年近くも発生が見られない. ここでは, 狂犬病ウイルスについて概略を説明する.

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