著者
松下 秀鶴 森 忠司 後藤 純雄
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気汚染学会誌
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.339-345, 1983

タバコ副流煙中のN-ニトロソアミソ分析方法を改良した。副流煙中のN-ニトロソアミンの捕集には, 0.5Mスルファミソ酸水溶液, 脱水剤 (Na<SUB>2</SUB>CO<SUB>3</SUB>) そしてサーモソルブ/Nチューブを直列につないだ捕集系を用いた。捕集した副流煙中のN-ニトロソアミンは捕集系の各部位からジクロロメタンで抽出し, 抽出溶液を一つに集め, 内部標準としてN-ニトロソージーブチルアミンを一定量添加したのち, K-D濃縮器および窒素気流吹きつけにより約0.5m<I>l</I>まで濃縮し, GC-TEAで分離分析した。<BR>本分析方法では, N-ニトロソジメチルアミン (NDMA) とN-ニトロソピロリジン (NPYR) はほぼ完全に捕集できること, 分析結果の再現性が高く, その変動係数はNDMAで7.2%, NPYR 8.1%でであることが判った。<BR>本法を国産, 外国産タバコ各々15銘柄の副流煙中のNDMAとNPYRの分析に適用した。N-ニトロソアミン含量は銘柄によってかなり異なり, タバコ1本当りの含量はNDMAで113~544ng, NPYRで40~332ngであった。また中国産タバコの副流煙中N-ニトロソアミン含量は他の国々の値よりかなり低く, 米国産タバコのそれは国産タバコより多いことを認めた。

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