著者
岩松 茂 樽田 嘉洋 井上 昭芳
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.193-196, 1991

長崎県下のKと畜場で関節炎型豚丹毒と診断された豚12頭 (A群), KおよびSと畜場で豚丹毒として摘発された豚と同居していた出荷前肥育豚46頭 (B群), および本病の発生歴摘発歴がない農家のKおよびSと畜場搬入豚188頭 (C群) について血清抗体価の測定ならびに豚舎内の豚丹毒菌による汚染状況の調査を実施した.<BR>A群の血清の生菌発育凝集 (GA) 価は256~2, 560倍以上であり, 2-ME処理血清のGA価 (IgG-GA価) は128~1, 280倍で, 両者とも極めて高い抗体価を示した.いっぽう, BおよびC群では, GA価は幾何平均 (GM) 値25.1倍および22.4倍, IgG-GA陽性率は39.1%および44.7%と両群間に差はみられず, また両群ともに各農家のIgG-GA陽性率は0%から100%の範囲でかなりの差異がみられた.しかしながら, C群ではIgG-GA価32倍以上と高い例が8例みられた.<BR>豚丹毒菌の分離を試みた48戸の豚舎内の糞便および敷料の混合物111例のうち, と畜場で慢性型豚丹毒と摘発された2戸 (4.2%) の3例 (2.7%) から豚丹毒菌が分離され, それらの血清型は2型, 5型および7型であった.

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こんな論文どうですか? 慢性型豚丹毒の発生および未発生豚群における血清学的および細菌学的検討(岩松 茂ほか),1991 https://t.co/6XRF3ZHuLy

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