著者
卜部 宏
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.49-55, 1972

当院不妊外来で6年間に128例の妊娠が得られこれを中心に検討を行なった. 妊娠希望者の取扱を特に人間関係および患者の社会環境を重視して治療を行なった. 初診から妊娠までの月数は, 6ヵ月以内が約半数で1年以内が全体の80%であった. 妊娠率は不妊症群が23.3%, 挙子希望者群が18.4%であった. 妊娠前6ヵ月間の治療の動向を見るに, 妊娠周期に全妊娠例の1/3が休薬中であった。6ヵ月間の治療における投薬は平均1周期に1.5種類の薬剤が投与され妊娠周期には平均2種類の投薬がなされている. 遠隔成績として妊娠例の再妊娠についての集計は, 不妊症群で次の妊娠が無治療で得られた頻度は32.4%であった. さらに再妊娠希望者で妊娠してない人が71例中19名で(26.7%)これらの人が続発性不妊群に再編成されることになる. 全体を通じて不妊患者の取扱は, 人間関係をより重要視して治療を行なうことが重要であると信じるに至った.

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