著者
野中 諄一
出版者
日本古生物学会
雑誌
日本古生物学會報告・紀事 (ISSN:00310204)
巻号頁・発行日
vol.1944, no.30, pp.29-32, 1944

昭和17年度東京帝大理學部地質學科中期學生志水次郎, 故橋本公久雨君は五日市近傍の地質調査中同地西北方の所謂白丸古生眉帯より3種の腕足類化石を發見したがその鑑定結果は次の如くである。<BR>a) 高明山山頂神社東側, 汚褐色珪質堅硬石灰岩<I>:Hustedia</I>(?)sp.<BR>b) 馬頭刈山北1100米通稱小宮澤, 白色結晶質石灰岩:<I>Squamularia</I> cf. <I>asiatica</I> CHAO, <I>Dielasma</I> new species.<BR>同地域の層序, 構造及び古生代有孔蟲化石に關しては既に藤本博士の御研究があり, 又今囘の調査の結果は地質學雜誌, 昭和18年9月號に發表せられた通りであるが, 白丸古生層帯は有孔蟲化石に依ればモスコウ階から上部二疊系までを含み構造複雜で逆轉を示してゐる処もある。併しながら本化石産出石灰岩は略々同ー層準に位し高明山に於ては二疊紀を指示する有孔蟲化石を共産する事に依り上記腕足類も亦二疊紀 (嚴察なる意味のウラル世を含めて) に屬ずるものと考へられる。

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