著者
萩田 孝志 佐々木 純
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.45, pp.67-71, 1994

1991年7月に北海道恵庭市の食用ユリ (品種: 白銀) に原因不明の葉枯れ症が発生した。病徴は, 茎に茶褐色のすじ状のえそを伴い葉が枯死した。1992年に食用ユリ主要栽培地帯を調査した結果, 本症は道内全域に発生し, 収穫皆無のほ場もみられた。本症罹病葉の汁液接種により病徴が再現され, その発病株からチューリップモザイクウイルス (TBV) とひも状ウイルスが検出された。両ウイルスを混合接種した場合のみ葉枯れ症を生じた。また, 本症はりん茎を通して次代に伝染した。以上のことから, 本症はTBVとひも状ウイルスの重複感染によって生じ, わが国では未報告のウイルス病であるので, ひも状ウイルスの同定および病名について今後検討したい。

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こんな論文どうですか? 北海道における食用ユリ葉枯れ症 (仮称) の発生とその病原について(萩田 孝志ほか),1994 https://t.co/f1gGdYVUmW

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