著者
岩橋 正明 矢本 希夫 生駒 誠 仲野 良介
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.145-148, 1996

常染色体優1生遺伝QT延長症候群の1つであるRomano-Ward症候群は,Torsadedepointesや心室細動等の心室1生不整脈により失神発作や突然死をきたす.このため本疾患合併妊婦は,妊娠期間を通じて厳重な管理が必要である.今回,本症候群合併妊婦の人工妊娠中絶を経験した.症例は17歳で,7歳時にRomano-Ward症候群と診断され小児科にて管理されていた.妊娠16週で小児科より妊娠継続困難のため人工妊娠中絶目的にて紹介された.初診時の心電図ではQTc=0.58secと著明に延長していた.抗不整脈剤の持続点滴をしながら,ラミナリア桿にて子宮頸管を開大し,プロスタグランジン膣座薬により妊娠中絶に成功した.現在も抗不整脈剤の経口投与にて管理中である.

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@tos CiNii 論文 -  妊娠継続困難なため人工妊娠中絶に至ったRomano‐Ward症候群患者の1例 https://t.co/LzFgqAiRnd

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