著者
辻 利哉 中尾 一宗
出版者
日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.174-180, 1968

メチルハイドロジェンポリシロキサンエマルジョン( MHPS エマルジョン) は一般に綿布のはっ水加工に用いられているが, 常,常温乾燥だけでは洗たくに耐える高いはっ水性は得られないといわれている。しかしながら, 著者らはMHPS エマルジョンの場合に乳化剤と触媒の適当な組合せにより, 1~2 日の常温乾燥だけでも洗たくに耐えるはっ水性が得られることを見出した。これらの組合せのうち, セチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド( 乳化剤) と酢酸亜鉛( 触媒) との組合せについてはすでに報告した。本報告においては, ポリオキシエチレンラウリルェーテル( 乳化剤) と酢酸亜鉛( 触媒) の組合せについて報告する。<BR>次の結果が得られた。<BR>1 . エチレンオキシド( EO ) 2 モル付加物を用いた場合, 酢酸亜鉛100% 添加により常温乾燥のみで洗たく前90 , 後70~80のはっ水度を得た。EO25 モル付加物の場合には, 洗たく前後とも70 であった。<BR>2. くり返し洗たく後めはっ本性の低下はEO 付加モル数の増大につれて大きくなった。

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