著者
山崎 浩之 金田 一広 永野 賢次
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.237-244, 2007

海溝型地震の特徴は地震動の継続時間が長いことが挙げられる. 本研究はケーソン式岸壁の振動台実験を行い, 裏埋め土 (ゆるい地盤と密な地盤) の液状化およびケーソンの変位に着目して継続時間の影響について検討した. 規則波 (正弦波) を用いて載荷回数を変えて継続時間の影響を調べ, さらに従来のものよりも長い不規則波 (シナリオ波) についても検討した. ゆるい地盤は比較的小さな入力加速度では継続時間の影響が見られ, 裏埋め土が液状化した後しばらく高い間隙水圧を保つ. 密な地盤はゆるい地盤に比べて継続時間の影響は少なく, 裏埋め土は液状化した後すぐに間隙水圧の消散が見られる. シナリオ波については密度によってケーソンの変位が異なり, シナリオ波を規則波で換算する場合は密度も考慮する必要があることを示した.

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