著者
野村 茂
出版者
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.1093-1097, 1995

作目として, 岩手県の米作・肉牛飼育, 茨城県および熊本県のレンコン生産, 富山県の米作・チューリップ球根栽培, 長野県の高原野菜栽培および鹿児島県の施設園芸などを選び, 農業従事者の労働負担と健康影響を調査するとともに, 労働負担評価の開発, すなわち, 蓄積的疲労兆候インディックス (CFSI) の農業従事者への適用のための改訂を試みている.<BR>第2年度, 本研究では, 肉牛飼養農家では, 作業者の心拍数の観察から, 牧草処理の最農繁期に最も労働負担が強い可能性が示唆され, レンコン生産については, 茨城県と熊本県における生産労働の差異, 収穫作業労働の改善の必要性が指摘された. また, チューリップ球根栽培における農薬の使用の実態と農薬中毒および皮膚炎の発生の様態が把握された. また, 高原野菜栽培でも9時間未満の農作業で130/分以上の心拍数増加が認められ, 最盛期の12時間以上農作業時の実態の把握も必要であることが示された. このように, 本年度, さらに, 農業経営の性格をふまえた作目別の労働特性と労働負担の実態が明らかにされた.

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