著者
福本 潤也 後藤 雄太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.390-407, 2011

2004年に国土交通省の下に「自動車の検査・点検整備に関する基礎調査検討会」が設けられた.同検討会は自動車検査証の有効期間延長の社会的影響について推計・試算を行い,有効期間の延長が自動車の安全確保と環境保全に甚大な悪影響を及ぼすと結論づけた.しかし,同検討会の推計・試算で重要な位置づけを占める自動車の不具合率の推計は様々な問題を抱えている.本研究では,同検討会の推計が抱える問題を克服するハザード・モデルを提案する.同検討会が不具合率の推計に用いたデータを使用してハザード・モデルのパラメータを推計する.推計結果に基づき,同検討会による社会的影響の推計・試算結果が過大推計であった可能性を指摘する.

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