著者
伊藤 太郎 岡村 敏之 中村 文彦 王 鋭
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67_I_657-67_I_663, 2011

首都圏の都市鉄道で遅延が慢性化しており,利用者が自身の行動を決めるうえで遅延時の情報提供サービスが重要なものとなっている.利用者の情報利用選好を明らかにすることは,今後情報提供サービスの効果を定量化していくうえでも重要であるといえる.そこで本研究では,鉄道遅延時における利用者の情報収集実態および利用選好を明らかにすることを目的とする.本研究では,朝通勤時の鉄道遅延についての仮想状況を設定し,各状況下でどのような行動をとりうるのかSP調査をおこなった.その結果,「運転見合わせ」や「人身事故」といった遅延原因,運行状況の情報を認知することが経路変更に大きな影響を与えることが明らかになり,遅延情報を早い段階で的確に認知できる施策を行っていくことが重要であるという示唆が得られた.

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