著者
栗原 航介 桑原 祐史 沼尾 達弥
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.II_13-II_18, 2013

災害時の避難所として公共施設が利用されることが多いが,これらの施設は,避難所を主要用途として設計されたものではなく,避難所として使用する際には,不安感やプライバシー確保などの生活環境上の問題が発生することが懸念される.東日本大震災時には,避難所になるべき施設に相応の設備や備蓄が十分に備わっておらず,避難所によって運営に大きな差があり,被災者のニーズ変化への対応や避難生活の改善が十分でなかったといった課題があった.本研究では,避難所における生活質として,(1)津波や洪水,土砂災害に対して避難所が安全な場所に立地しているか,(2)津波浸水想定域から津波到達時間内に避難可能であるか,(3)避難所の収容率や備蓄数,避難所と給水所との位置関係の3点に着目し,生活質の観点から見た避難所の地域特性分析手法を検討した.

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