著者
石内 鉄平 小柳 武和 桑原 祐史 大橋 健一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.I_111-I_119, 2012
被引用文献数
1

本研究は,茨城県を代表する観光資源である袋田の滝に着目して,気象の変化と滝の凍結度,観光客数,観光客の満足度の関係を分析した.その結果,気温および降水量と滝の凍結度,特に平成17年度以降の観光客数と滝の凍結度の間に相関関係が確認された.加えて,袋田の滝における利用実態調査から,冬期に訪れる観光客の多くが滝の凍結状況に対して高い関心を持っていることが確認された.また,約半数の観光客が滝の凍結情報を得た上で訪れており,活用した情報媒体はテレビとインターネットで9割以上を占める.結論として,今後12~2月の気温上昇により氷瀑する日数および観光客の満足度の減少が予測されるとともに,テレビやインターネットを介した滝の凍結状況に関する更なる情報発信の必要性が確認された.

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