著者
板倉 尚子 柴田 雅貴
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.C0301-C0301, 2006

【目的】N女子体育大学某運動部(以下B部)は平成14年度より新監督が就任し競技成績向上をめざす方針のもと指導が開始された。チーム編成はA軍およびB軍(競技活動主体に活動)とレフリーブロック(審判活動を主体に活動、以下R軍)としているが、これまではセレクションによりチームへの振り分けをしていたが、A軍のみセレクションとし、B軍以下は学生の希望を優先しチーム編成をすることとなった。このようなチーム運営の結果、平成11年度から平成13年度新規利用者年間平均35件(合計105件)と比較し、平成14年度47件(134.2%)、平成15年度64件(182.9%)、平成16年度76件(217.1%)となり新規利用者数の増加がした。今回、平成14年度以降の外傷発生状況を報告する。<BR>【新規利用状況】平成14年度から平成16年度までの学生の延べ数は388名、ブロック構成数はA軍49名、B軍140名、R軍199名であった。3年間のB部の新規利用者数は187件(A軍68件、B軍97件、R軍22件)であった。部位別内訳では最も多いのは膝関節70件(37.4%)、次いで足関節43件(23.0%)であった。この膝関節と足関節について受傷時の学年および所属ブロック別に分類し、新規利用者件数を各ブロック構成数で除した発生率で示した。膝関節ではA軍は1年生14.3%、2年生12.2%、3年生10.2%、4年生4.1%であった。B軍は1年生15.7%、2年生5.7%、3年生2.9%、4年生1.4%であった。R軍は1年生3.0%、2年生1.5%、3年生2.5%、4年生0%であった。足関節ではA軍は1年生6.1%、2年生8.2%、3年生2.0%、4年生14.3%であった。B軍は1年生9.3%、2年生3.6%、3年生2.1%、4年生0.7%であった。R軍は1年生2.0%、2年生0.5%、3年生0.5%、4年生0%であった。R軍に比べA軍およびB軍の下級生に利用件数が多い結果が得られた。<BR>【考察】平成14年度からのチーム編成方法の変更により、技術が乏しい学生も競技活動を主体とするB軍への所属が可能になった。チームは競技成績向上を目指して活動しており、そのためA軍とB軍では練習強度が増加、技術力が乏しい学生には許容量を超えた練習内容となったため外傷が多発したと予想される。特にB軍1年生で膝関節および足関節の外傷が多発しており、新入部員への対応は個々の体力や技術力、また入学前に生じた外傷の後遺症などへ配慮し指導を行う必要があることが示された。A軍およびB軍の膝関節外傷は上級生になるほど新規利用件数の低下がみられた。B部に対してスキルエクササイズを指導し運動部活動中に実施させている。今回の結果は体力や技術向上が外傷発生を防止できる可能性を示していると思われた。しかし足関節外傷についてはその競技特性のため不可抗力が原因で外傷が生じることがあり、上級生が低下する結果とはならなかった。<BR>

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こんな論文どうですか? 女子体育大学某運動部におけるブロック別および学年別外傷発生状況(板倉 尚子ほか),2006 https://t.co/KcHXb5j0m1
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こんな論文どうですか? 女子体育大学某運動部におけるブロック別および学年別外傷発生状況(板倉 尚子ほか),2006 https://t.co/JTRtRdSf7g
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