- 著者
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小川 哲生
- 出版者
- 独立行政法人 科学技術振興機構 戦略的創造事業本部
- 雑誌
- 源流 (ISSN:13453610)
- 巻号頁・発行日
- vol.2000, no.2, pp.16-19, 2000
結晶の光励起による協力的構造相転移の簡単なモデルとして、局在電子-格子系の解析を行った。特に1 つの単位胞を光励起した場合に誘起される構造相転移について考察し、断熱極限と透熱極限の双方で、短距離力で適当な強度を持つ相互作用の場合に、大域的な構造相転移を引き起こすことがわかった。そのダイナミクスは「ドミノ倒し」であり、断熱極限では「決定論的ドミノ倒し」、透熱極限では「確率論的ドミノ倒し」と称される質的に異なる過程から成る。