著者
土屋 伸夫
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.82, 2008

●研究意義-デザイン史においては、1953(昭和28)年における多くの建築家 が創立に関わった国際デザインコミッティーの結成や1961(昭和36)年にお けるグッドデザインコミッティーが「グッドデザイン」展開始というような 日本デザインコミッティーの前身に関わる事象を取り上げている。しか し、デザインギャラリーそのものについては、その系譜となるものが充分 研究されていない。つまり、先行研究がほとんど見あたらない。●研究目的-デザインギャラリーを通じて、特にその企画展からデザイン史 を俯瞰しようとするものである。●研究方法-文献や企画展案内状などの資料などを活用して行う。●研究結果-戦後において、デザインギャラリー銀座・松屋がデザインギャ ラリーの基本モデルとして位置づけることができる。その結果をふまえ て、東京デザイナーズ・スペース(TDS)と比較検証することで、TDSの特徴 がより鮮明に理解することができる。●研究考察-戦前は資生堂ギャラリー(第52回日本デザイン学会春季大会口 頭発表)、戦後はデザインギャラリー銀座・松屋(第53回日本デザイン学 会春季大会口頭発表)がデザインギャラリーの存在を公に認知させてき た。その後、デザインギャラリー銀座・松屋やTDSの企画展により、デザイ ン文化の形成およびデザイン文化の向上に対して大いに貢献してきた。特 に、TDSは、新作発表支援・デザイン啓蒙支援をもとに展開されてきたこと が明らかになった。

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