著者
石川 重遠 後藤 吉郎 山本 政幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.E07-E07, 2010

和文ゴシック体は、創出に関して不明なことが多い。本研究において、その書体はいつ出現したかを調査し、その書体の形態についても考察した。その結果、最初期の和文ゴシック体活字は、明治19年6月1日の官報で使用された。官報の編纂や印刷は、国の機関によって行われた。最初の和文ゴシック体は、官製の活字書体で、明治19年あるいはそれ以前に作られたことが分かった。このタイプフェイスは、漢字のみである。さらに明治19年と明治24年から使われた最初期の和文ゴシック体の形について考察した。その2書体の共通した特色は、直線により構成されている。それらは曲線が少ない。また、文字の水平線が傾いており、左右対称の箇所が非対称であるなど、書体としての完成度は高くない。

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