著者
戸次 晃 石垣 智基
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.86, 2007

環境問題の一つとして、海岸漂着ゴミの問題がある。漂着ゴミは、その排出源を特定することが難しく、排出地域も多岐にわたっており、具体的な解決に導くためには調査を通した現状把握や、詳細なゴミの数量などに関するデータが必要不可欠である。また環境への影響も、海岸の景観悪化だけにとどまらず、ゴミ由来の有害物質による海岸・海洋汚染、生物への汚染という点において重要な環境問題である。特に漂着ゴミとしての医療廃棄物を由来とする薬剤による海洋汚染ならびに病原菌感染など様々な問題が懸念される。本研究では、そうした海流や潮流・地形などを考慮し、日本海沿岸を中心に漂着ゴミの実態調査を行った。さらに、医療廃棄物由来の薬剤の環境放出に伴う、薬剤耐性能の拡散に関する基礎調査として、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ストレプトマイシン、バンコマイシン、アンピシリン、カナマイシン、リンコマイシンおよびタイロシンの8種類の抗生物質について、漂着ゴミに付着する耐性細菌の計数を行った。

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