- 著者
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但木 孝一
- 出版者
- JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.68, no.10, pp.1108-1116, 2014
- 被引用文献数
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「アクシーズシステム」は2001年に上市以来,多くの抄紙マシンに採用され,従来の歩留り向上システムを大きく改善してきた。中でも微細繊維及び灰分歩留りを大きく向上可能な「リアライザーRシリーズ」は洋紙マシン,板紙マシン問わず幅広い抄紙マシンへの適用が進んでいる。<BR>ここでは「リアライザーRシリーズ,FXシリーズ」,「リアライザーAシリーズ」の開発経緯とそれらの添加によって生産性,操業性及び紙品質向上を達成してきた事例を紹介していく。<BR>近年では,パルプ原料の悪化等が原因で各種ウエットエンド薬剤の添加量が増加する傾向が見られる。そのため抄紙マシンのウエットエンド状態が大きく変化して各種薬剤の効果も発揮し難い状態になってきている。同時に紙面欠陥による紙品質の低下やピッチ等のマシン汚れトラブルも増加傾向が見られる。<BR>そこで弊社では,厳しい抄紙条件下で各種ウエットエンド薬剤の本来の効果を最大限発揮させるためのウエットエンド改質システム「アクシーズシステム」を開発してきた。「リアライザーAシリーズ」は,パルプ原料の高濃度紙料段階に適用する特殊なカチオン性ポリマーであり,粘着性ピッチや紙面欠陥対策等に有効な高機能凝結剤である。また高機能歩留り剤「リアライザーRシリーズ,FXシリーズ」は特殊な構造を有する高分子量ポリマーであり,低添加で高い歩留り物性が得られる。これらの薬剤は,組み合わせて最適なシステムを構築可能であり,且つ各薬剤が単独で効果を発揮できる点が最大の特徴である。