著者
Kano M.
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
Papers in Meteorology and Geophysics (ISSN:0031126X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.356-360, 1960

太陽輻射の波長別測定を用いて大気中のaerosolの粒度分布を求める新しい光学的方法を得た 地上又は高所で測定されるaerosolによる波長刷の減衰係数は大気中にある種々の大きさをもつaerosolの波長別減衰係数の総和である すなわち各波長におけるaerosolによる減衰係数はこれらのaerosolの数(求める未知数)を含む方程式で示される そこでaerosolを大きさに従って幾つかに組分けし その組分けの数に等しい数の種々の波長の所で太陽輻射の減衰を観測すると 未知数(各組のaerosolの数)に等しい数の連立方程式が得られる するとこの式は一般に一義的に解が定まり 従って各組のaerosolの数すなわち粒度分布が求められる ところが一々このような方程式を解くことは極めて煩雑で不便であるので この連立方程式をmatrix表示し 既知係数よりなるmatrixの逆matrixを計算し このmatrixの要素表を作成しておけば この表より観測値を用いて簡単な計算によって aerosolの粒度分布が得られることを示す

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