- 著者
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齋藤 美絵子
高野 裕子
嘉数 彰彦
- 出版者
- 日本デザイン学会
- 雑誌
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
- 巻号頁・発行日
- vol.56, pp.B19, 2009
大型街頭ビジョンは、街の華やかさや賑わい、新しさを象徴する存在として人々に親しまれている。また、災害時の情報発信などの情報伝達メディアとして期待されている。しかしその効果が発揮されているのは、東京や大阪などの大都市の一部のビジョンにすぎない。地方都市では、大型街頭ビジョンをうまく活用することができず、効果が発揮できていないものが多いのが現状である。本研究では、地方都市のモデルケースとして、岡山市内の大型街頭ビジョンの現状を改善するため、通行者に注目させる方法を研究する。岡山市内の大型街頭ビジョンの調査から、一瞬目を向ける通行者はいるが長時間の視聴にはならず放映内容が意識に残るほど視聴されていないことが明らかになった。そこで、「焦点注目反応」と呼ばれる意識的な注目反応に着目し、既存のコンテンツとコンテンツとの間に通行者の興味をひく短い映像を挟みこむと効果的であるという仮説を導き出した。その効果を検証するため、注目反応を促す映像がある場合とない場合を比較する実験を行い、その結果から、注目反応がある場合の方が意識的に視聴していたということが明らかになった。