- 著者
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竹末 俊昭
永見 豊
- 出版者
- 日本デザイン学会
- 雑誌
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
- 巻号頁・発行日
- vol.56, pp.P18, 2009
デザインの対象が「モノ」から「コト」、そして「サービス」にまで領域展開するに従い、デザイナーは目に見えない課題をも取り扱うようになった。しかし、大学におけるデザイン教育としての明確な取り組みについてはまだ十分に整備されていないのが現状である。そこで、大学のデザイン学科にてプロダクトデザインの基礎を断片的に履修した学生が、システムやサービスといった目に見えない課題に取り組むにあたって、どのような視点に着目しソリューションデザインを行っているかを観察することで、今後の演習課題への取り組みの方向性を見いだしたいと考え、「コンビニエンスストアのサービスビジネスの展開」というテーマで授業を試行した。 その結果、断片的に学んできたユニバーサルデザインやエコロジーデザイン、ITシステム、地域開発、ブランドデザインなどの知識を総合的に駆使してアイデアをまとめようとしている姿に改めて感心した。学生のアイデアであり、提案内容のレベルは素人の域を脱し得ないが、幅広い視点に立って課題に取り組み、解決案を整理させる目的を達成できたものと考える。