著者
佐脇 貴幸 村岡 洋文
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.337-341, 2002
被引用文献数
1 1

マタロコ地熱系のMT-1及びMT-2井から得られた流体包有物について,マイクロサーモメトリー及び化学分析を行った. MT-1井坑底部の流体包有物の均質化温度は,マタロコ地域の地質学的・地球化学的データから推定されている温度構造と一致する.しかしMT-2井坑底部の均質化温度データは,推定されている坑底温度(200℃)よりも20-30°C程度高い. 全ての流体包有物の塩濃度は低い. MT-1井坑底から得られた流体包有物についてのガス成分の半定量分析によれば,流体包有物の主成分はH<sub>2</sub>O であり,微量のCO<sub>2</sub>とCH<sub>4</sub>を伴う. これらのデータは,流体包有物が,本地熱系の浅部で,少量のガスを合む220-235°Cの凝縮水から形成されたことを示している. また,MT-2井に関しての,均質化温度 と水の沸騰曲線の比較から,地熱活動開始以降,本地域が少なくとも100m程度の浸食を被った可能性が示唆される.

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