著者
呉 珠響 斉藤 恵美子
出版者
一般社団法人 日本公衆衛生看護学会
雑誌
日本公衆衛生看護学会誌 (ISSN:21877122)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.2-10, 2015

目的:日本の都市部で生活するフィリピン女性の食習慣の文化変容について明らかにすることを目的とした.<br/>方法:エスノグラフィの手法を用い,6名のフィリピン女性に半構成的面接を実施した.<br/>結果:収集したデータから141の構成単位を抽出し,29個のサブカテゴリから【フィリピンスタイルを続ける】【おやつとしてミリエンダをとる】【調理法を和風に変える】【日本の味にアレンジする】【和食を手軽に取り入れる】【食事に野菜を取り入れるようになる】【健康のために和食にするようになる】【日本スタイルを当たり前に受け入れる】の8カテゴリに分類した.<br/>考察:日本に定住しているフィリピン女性を対象とした保健指導などの機会には,文化変容についてもアセスメントし,健康に関わる自国の習慣の維持または変化や,日本社会の習慣や文化の受容の過程に着目することの必要性が示唆された.

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