- 著者
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高橋 幸子
- 出版者
- 日本カウンセリング学会
- 雑誌
- カウンセリング研究 (ISSN:09148337)
- 巻号頁・発行日
- vol.46, no.1, pp.1-10, 2013
本研究は,日常的な対人ストレスを身近な他者に相談して解決する過程を検討することを目的とした。研究1では,対人ストレスを身近な他者に相談する過程を,「相談への期待」「知覚された相手の反応」「心理的適応感」の3段階とし,大学生114名を対象とした質問紙調査から各段階の探索的検討を行った。研究2では,3段階を測定する尺度を作成し,大学生268名を対象とした質問紙調査から3段階の関連を検討した。その結果,身近な他者への相談過程は,相談者が支援を期待した際に,相談相手が期待通りに支援し,感情の回復や気持ちの解決がもたらされる過程と,相談者が情報収集を期待した際に,相談相手が期待通りに情報を提供し,問題解決への意欲,成長感,できごとの解決がもたらされる過程が明らかになった。