著者
白石 裕子 舟越 和代 中添 和代
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.5_47-5_58, 2002

3歳児を持つ母親51名を対象に虐待傾向の項目を含んだ育児意識調査と,P-Fスタディを用いて欲求不満場面の言語的特徴から母親の虐待傾向とその関連要因を検討した。 虐待傾向と母親役割否定意識には正の相関が,サポート意識とは負の相関があった。 虐待傾向高群・低群間では,P-Fスタディに見る言語的特徴に有意な差異はなかった。 しかし,母親役割否定意識が高い母親に,欲求不満の原因を他人や環境のせいにし,素朴な攻撃性を示す傾向があった。 母親役割否定意識が低い母親は欲求不満解消のために自己反省から問題の解決に向かう傾向があった。 また,サポート意識が高い母親は,不満場面においてストレスを解消するために素直な言動を示し,自我を強調する傾向があることが示唆された。 本研究では,質問紙と投影法を併用する事により,質問紙調査のみでは測定できなかった無意識の不満や自己欺瞞などの傾向が見出された。

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