- 著者
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大井 雄紀
高木 陽平
土山 耕南
乾 浩明
信原 克哉
吉矢 晋一
- 出版者
- 日本肩関節学会
- 雑誌
- 肩関節 (ISSN:09104461)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.2, pp.675-677, 2016
Stride Foot Contact(SFC)における骨盤回旋,体幹と股関節の姿勢に注目し,年代別に運動学的検討をすることを目的とした.対象は野球投手287名:小学生(小)42名,中学生(中)94名,高校生(高)105名,コントロール群(コ)46名(19歳以上かつ球速120km/h以上)とした.対象者の投球動作をモーションキャプチャ・システムによりデジタル化した.大腿,腰部,体幹部に座標系を設定し,それぞれの座標系の回転をオイラー角で表した.全ての年代において,SFCの骨盤左回旋角度と相関関係がみられた変数は,それぞれ体幹左側屈角度(r = 0.5以上),右股関節内転角度(r = 0.49以上),右股関節伸展角度(r = 0.78以上),左股関節内転角度(r = 0.46以上),左股関節屈曲角度(r = 0.43以上)であった.骨盤が早期回旋しないよう体幹側屈,股関節屈曲伸展,内転に注目しながら投球指導を行う必要があると言える.