著者
緒方 康介
出版者
日本犯罪心理学会
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.1-10, 2015

<p>Wechsler式知能検査を非行少年に実施した場合,動作性優位のプロフィールが観測されてきた。しかしPIQとVIQを排したWISC-IVへの改訂後も同様のプロフィールが得られるのかについては疑問が残る。そこで児童相談所でWISC-IVを受検した非行少年のデータを分析し,プロフィールの再現性を検証した。年齢と知能水準を統制した結果,WISC-IIIにより査定された非行少年,WISC-IVを受検した非行少年,WISC-IVを受けた非行のない児童の順に,動作性優位が観測され,WISC-IVでもこのプロフィールは再現されるものと結論された。</p>

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