著者
芝 忠
出版者
バイオフィリア リハビリテーション学会
雑誌
バイオフィリア リハビリテーション学会研究大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

<p><tt> 滝沢茂男氏が「かながわ中小企業センター」の「異業種交流センター」に見えたのは今から6年前の2000年のことでした。同氏が申請しようとする補助金の相談でした。最初は滝沢氏発案の機器を用いたプログラム化リハビリが何故、障害者や高齢者の自立化に役立つのか理解出来ませんでした。申請に関連する関係文献、とりわけ利用者の声を読みながら、「そういうこともあるのか」とすこし分かりかけました。 </tt></p><p><tt> 異業種交流センターは中小企業者や新規事業を考える人達の「思い」や「事業化」を支援するために異業種交流戦略を助言したり、ビジネスコーディネータを通じて実際にお手伝いする拠点です。そこで当面の補助金申請事務の支援とは別に、リハビリ機器の販売促進支援のためのプロジェクトを設立・支援することを決めました。これが「自立社会構築のための機器普及プロジェクト」です。 </tt></p><p><tt> プロジェクトが最初に手掛けた事業は横浜市港南区の公会堂を活用した地域公開の学習会でした。どしゃぶりの雨の中、集まった人達から、このリハビリ機器を実際に活用した経験を直接聞いて、「自立化」に本当に役立つのだということが分かりました。また大分での学会大会への参加等々から素人の私が段々と感化され、学会にも参加しました。同時に関連機器の使用方法や自立化の具体的なプログラムを巡っては学会や研究者の間で論争があることも分かりました。例えば福祉施設での講演会・実技披露を企画した際に、 </tt></p><p>① <tt>歩けても家族は高齢者をひきとりたがらない。 </tt></p><p>② <tt>歩いて事故になったとき施設の責任になる。 </tt></p><p>③ <tt>以上から希望を持たせることが良い事ではない。 などで講演できなくなりました </tt></p><p><tt>最終的には該当者が選択するわけですが、私は「タキザワプログラム」が経費も安く、現実的な方法だと思いますし、「社会的な自立化を目指す運動」を学会として展開しているということが、学術の研究だけにとどまらない実践的価値のある考え方です。 </tt></p><p><tt> さらに異業種交流活動での成果の一つの側面として種々様々な方々と友人になれたことです。 とりわけ私にとっては医療福祉関係は馴染みが薄く、価値ある人脈の出会いでした。今後も自立化支援のために「異業種交流戦略」を活用した関わりを持っていきたいと存じます。</tt><tt> </tt></p>

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