著者
福井 次郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.28-41, 2017

大正後期から昭和前期に多数の橋梁を設計した増田淳は,個人ではなく設計事務所で設計業務を行っていた.しかし,この設計事務所の組織体制や,増田が全ての橋の設計の中心的立場であったかどうか等は不明であった.今回,旧独立行政法人土木研究所で発見された設計計算書,設計図に記入されている担当者のサイン,日付を分析し,設計事務所の組織体制,活動状況等を調査した.調査の結果,設計事務所の技術スタッフは約10名で,各職員の氏名や担当した構造物等が明らかとなった.その中で,稲葉健三は増田に劣らない設計技術を有しており,稲葉が設計事務所の中心的立場であったこと等が明らかとなった.

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