著者
長谷川 真澄 粟生田 友子 鳥谷 めぐみ 木島 輝美 菅原 峰子 綿貫 成明
出版者
一般社団法人 日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.32-41, 2017

<p> 本研究の目的は,急性期病院のせん妄対策における多職種チームの構築プロセスを明らかにすることである.関東および関西地区の一般病院のせん妄ケアチーム8チームを対象に,チームメンバーへの半構造化インタビューを行い,質的帰納的に分析した.</p><p> 分析の結果,55サブカテゴリー,17カテゴリーが抽出され,4つの局面に分類された.せん妄ケアチームの構築プロセスは,せん妄対策の【チームの立ち上げ】を契機に【チームの組織化】と【チーム活動の推進】が進み,波紋が広がるように組織内にチーム活動が浸透し,【チーム活動のアウトカム】が生じていた.このプロセスには,臨床のせん妄対策のニーズと,そのニーズを認識し行動する複数の人材が存在し,トップと交渉し支援を取りつけ,チームの内部と外部の組織化を進め,チーム活動のコスト回収方法を検討することが含まれた.また,せん妄ケアに関するスタッフ教育とケアプロセスのシステム化が組織全体のせん妄ケアスキルの向上に寄与し,チーム回診がスタッフレベルでの連携・協働の促進につながることが示唆された.</p>

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