著者
柴田 真紀
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.5_29-5_41, 2016

【目的】複数の精神科治療施設に勤務する看護師への半構成的インタビューを通して,精神科臨床において患者の語りを聴く看護師の感情体験なかでも共感疲労のありようについて明らかにし,看護師が患者の語りを聴くかかわりをより積極的に展開するには何が必要かについて考察する。<br>【方法】異なる精神科病院に勤務する8名の看護師に半構成的インタビューを行い,質的記述的に分析した。<br>【結果及び考察】患者の傷つき体験にまつわる語りに耳を傾けようとする看護師は,罪悪感,不安,恐怖,怒り,疲労感などの苦痛な感情を体験し,共感疲労が生じていた。さらに,語りを抑制しようとする病棟文化が,その出来事を同僚に語ることを妨げていた。看護師の感情体験を安心して語り合える病棟文化を醸成することが,患者との語りを促進するだけでなく,看護師のメンタルヘルスにも重要である。

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"看護師の感情体験を安心して語り合える病棟文化を醸成することが,患者との語りを促進するだけでなく,看護師のメンタルヘルスにも重要 " CiNii 論文 -  精神科病棟における患者の語りを聴く看護師の感情体験 https://t.co/Zbi71w3Bk9 #CiNii

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