著者
勝又 里織
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.37-45, 2018
被引用文献数
1

<p><b>目的:</b>本研究は,人工妊娠中絶の看護において共通する行動パターンやルールを記述することを目的とした.</p><p><b>方法:</b>エスノグラフィーを用いた.一産婦人科診療所での約1年間の参加観察によるフィールドノーツと,15名の看護師へのインタビューからデータを収集し,初期中絶時の看護に共通する行動パターンとルールを分析し,記述した.</p><p><b>結果:</b>〈女性自身の迷いを感じる〉,〈周囲からの圧力を疑う〉,〈女性の判断能力を危ぶむ〉場合は,【女性の意思決定を疑う】.そうでない限り,看護師は『関わらない看護』をする.『関わらない看護』は,【滞りなく進める】ことおよび【嫌な思いをさせない】ことが共通する行動パターンとなっていた.看護師は,〈予定通りに〉,〈事務的に進め〉,女性と〈距離をおく〉,〈責めない〉,〈傷つけない〉,〈立ち入らない〉,〈深入りしない〉,〈人目を避ける〉,〈身体の不快や苦痛を感じ取る〉といった看護を提供していた.</p>

言及状況

外部データベース (DOI)

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CiNii 論文 -  人工妊娠中絶における看護のエスノグラフィー:―初期中絶における看護に焦点をあてて― https://t.co/SOFsYGLe1N

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